2004年9月26日 晴れ。 モニュメント・バレー

[ルート:] Winslow → I-40西 → Flagstaff → US-89北 → US-160西 → US-163西 → モニュメント・バレー (Monument Valley Navajo Tribal Park) → US-163西 → Mexican Hat

[本日の総走行距離:]285マイル

 昨日のブライト・エンジェル・トレイルの疲れが残っている。朝、比較的ゆっくりすごす。日曜日なんだし急ぐことはない。車の舵が右に取られるのが気になるのと、ベアリングの異音がぼちぼち大きくなってきているので、どっかの修理屋で見てもらおうと思う。

 とりあえず、Winslow は小さい町なので、この界隈で最大の街と思われる Flagstaff にいく。やはり、異音が大きくなっている。Flagstaffまでの30マイル、長く感じる。

 Flagstaff 入り口付近にあるWalmartに行く。高速を降りたところで工事していて迂回させられ、とんでもなく遠い距離を走ってWalMartに到着。ここで、補給用のオイルとか車中の友を買うことと、駐車場の一角にオイル・チェンジ屋があったような気がしたので行ってみた。案の定、オイル・チェンジ屋は存在していたが、日曜のためお休み。くそ。Walmartでビーフ・ジャーキーとか車の中で食べるものとかもついでに購入。

 旧66号を流していればなんかあるでしょうということで走り始めるも、工事の影響下、けっこう道は混んでいる。Flagstaffの駅を通り過ぎ、ダウンタウンも通り過ぎ、モーテル街も通り過ぎ、街はずれというところにある、一軒の修理屋のガレージが半分開いていたので、だめもとで行ってみる。

 どうも、営業はしていない雰囲気だが、見てくれるとのこと。その前に先客のラジエーターのホース交換をするっていって、手際よく交換していたが、修理が終わってもなかなかどかねぇ。ちょっと切れたね。修理が終わった車をへんな止め方をしてうちの車が入れないように妨害しておるし。

 それを察したメカニックさんがドライバーに動かしてって言ってくれたから、一発触発の自体は回避されたが、かなり切れ掛かっていた。で、ガレージにはリフトがついていたのだが、うちの車、車高が低くて、これに乗せられない。そこで木を置いてタイヤを乗せる位置まで誘導させることに。

 なんで車を持ち上げるだけでこんな苦労をせねばと思いながら進める。木の幅はちょうどタイヤの横幅くらい。これで舵が右を向いている車を2メートルくらい直進させなければならぬから大変よ。メカニックさんのほかに息子らしいのもいて、これがぱっと見、パンク。なんか、イヤイヤって感じで前の車の修理は手伝っていた。

 車を持ち上げてみて、驚いたね。フロント・シャフトを支えている支柱が、下をこすったときにあたったらしく大きく後方にのけぞるような感じで曲がっており、ボルトの頭がどっかにすっ飛んで、本体だけがぴったりと穴にはまっている状態。残っているボルトを取り出して、曲がっている支柱を直せば大丈夫よということで修理をしてもらう。

 頭が飛んだボルトはドリルで真ん中に穴を開けて、ぐりぐりとラジオ・ペンチで回して強引にはずした。この間の作業時間息子が奮闘してくれたおかげで20分強。さっきはイヤイヤって感じだったけれど、ドリルを握っているときは生き生きしていた。破壊がすきなのか?

 ボルトが外れたあとは、曲がった支柱はハンマーでガンガンたたいて曲がりを直して、新しいボルトで固定して終わり。他にもぶつかったところがないかを点検してもらい、特におかしなところはないということで、修理代をキャッシュで払ってお別れ。

 日曜日なのにあけてくれてありがとうって言ったよ。ガレージの置くにはEG-6(ホンダの昔のシビック)が置いてあり、タイヤ4本がすべて外され、ピカピカのホイールが置いてあったので、多分息子の車をやるためにガレージに来ていたんだろうなと思った。お昼に近かったので、近くにあったアルバートソンズのデリでいろいろ仕入れて、モニュメント・バレーへ行く支度を整え、このガレージの前を通ったときは入り口が閉まっていた。

 Flagstaffからモニュメント・バレーまでの道のりは思いっきり退屈。US-89は山を越え平原を越えって感じで、普通のアリゾナっていう景色。アリゾナにはいってからだいぶたつためか、感覚が麻痺している。だんだん人里を離れていくのを感じながら、US-160に乗り換える。

 ここからが真の我慢大会。ぜんぜん回りの風景が変わらないところを走る。80マイルぐらい走ってカイエンタの町に入ったときは景色が変わってうれしかった。バーガー・キングやマクドナルドもあるし。ガソリンはまだまだあるので、そのままカイエンタの町を通り過ぎUS-163に入り北上を開始する。

 ちょっと進むと、平らな大地にビュートが遠くに立っているのが見え始める。おおおお、モニュメント・バレーに来た!と実感がわき、さきほどの退屈さなんて吹っ飛ぶ。

 乾いた砂漠の風が心地よく通り抜ける。大地ににょきにょきと生えたようなビュート。風が通り過ぎる音だけの世界。時間がまるで止まってしまったかのよう。時々、ハイウェイを走る車のエンジン音が現実に引き戻す。

 車が通り過ぎれば、何もなかったかのような風の音の世界。気温は高いはずだが、乾燥している風のせいですごしやすい。

 開拓時代、これをみた人々は何を思ったんだろうか?自然が作った赤いモニュメント。多くの西部劇がここで撮られたというか、西部劇のイメージがここに固定してしまっているくらいこの場以外どこがふさわしいって感じ。とにかくスケールがちがう。

 モニュメント・バレー・トライバル・公園っていう標識に従って曲がると左上のような景色。そして、入場料がでている。一人5ドル。昔来た時は3ドルかそこらだったような記憶があるけれど...。その昔(80年代)は入場料なんてなかったらしいし。

 公園への道から見えるビュートもすごい。

 公園に入るとそこが駐車場。しかも未舗装で埃が舞う。

 駐車場に一列に並んでいたなぞの隊。ここから各種ツアーのジープがでるようになっている。

 駐車場についたらなにはともあれ、有名な3つのビュートを眺めねば。ここは展望台になっていて多くの人でにぎわっている。

 

 

 

 

 この風景がみたくて5ドルも払いましたって感じ。感無量。でーんって大地に居座る3つのビュート。本当に自然って人間の想像力を超えた存在だとしみじみ思う。

 こんなデザイン、やれってたってなかなか人間には無理だと思う。風と水と太陽と長い年月が作ったというけれど、一度みたら忘れられない光景。

 バレー・ドライブを走る。埃だらけになるから自分の車では走りたくないのだが、Flagstaffで修理を終えたばかりということで走ることにした。道は石がぽつぽつとある、ダートにしてはかなり走り易いみちだが、雨のあと乾燥しましたという感じの窪みがところどころにあるので注意。

 駐車上からバレー・ドライブにはいるといきなり坂。坂を下りると、ビジター・センター前にある展望台の真下にでる。見下ろす風景から見上げる風景に変わる。

 ちょうど上の写真の左右に走っている白い線が、バレー・ドライブの道。全長27マイルのダート道。

 晴れてアリゾナでダート・デビューしたわけですが、車の修理屋さんのリフトに乗らないくらい車高が低い車で大丈夫かという不安はあったが、ジープやSUVに混じって走行開始。

 コーナーでは思いっきり後輪を滑らして、ダートを楽しむ。ところどころに石が突き出ているので避けながら進む。

 バレー・ドライブは見所に番号が振ってあり、さまざまなビューとを眺めることができる。ナバハの人も住んでいるが、写真撮影は厳禁とのこと。先日、グランド・キャニオンのウォッチ・タワーでのできごとを思い出す。バレー・ドライブを進むと、上の写真のような光景をみることができまうが、やっぱ、入り口付近が最高かなと思うしだい。右上の写真、手前に転がっている石は人の背丈よりも高いです。 

 左の写真がジョン・フォード・ポイントからの眺め。知人にここからの景色はサイコーって聞いておりましたが、ビジター・センター前が個人的には好き。

 西部劇ファンで、ジョン・フォードの作品が好きな人には堪えられない風景でしょう。ここからしばしばカメラをセットして映画を撮影したとのこと。

 バレー・ドライブ、約2時間半のドライブでしたが、Flagstaff からの長距離ドライブのあとにはきつかった。なにせ、道を注視して走らないと、石に乗り上げたり、運が悪ければパンクっていう悲しいシナリオもあるので、慎重に爆走した。

 ビジター・センターに戻ると、夕焼けの時間になっており、多くの人が自然の美に酔いしれていた。もっと長い時間みていたかったのですが、本日の宿がまだ決まっていなかったので、なくなくこの風景ともお別れ。下の写真ね。

 完全な観光地と化したモニュメント・バレーを跡にして再度北上を開始する。前回来た時に、北からモニュメント・バレーにアプローチしたのですが、北からですとビュートがでんってみえるから、南のように少しずつビュートが見れるほうが感動が大きいみたいなことを聞いていていたのですが、私的には北からのアプローチの方が感動しましたね。意見はいろいろあると思いますが、ユタから入ると、何の変哲もない大地にぽこっぽこっってビュートが見え始め、それを目指して進めって感じになるので、すごーくわくわくしてUS-163を走りました。

 で、そのユタ側からのビューですが、残念ならが夕方の靄がかかっていてあんまりうまく写真には納まりませんでした。夕日に靄が染まって幻想的な風景でしたが。

 ユタに入ると、それまでの風景とは一変する。ひとことであらわせば平ら。後ろをみるとビュートがのっそりとたっている。車を車道脇にとめ眺める。やはり、風が通る音しか聞こえない。はるか遠くでエンジンの音が聞こえる。しかし、車はゴマ粒のように小さい。

 平原がどこまでも広がっているって感じ。ちょっと進むとSan Juan川を越える橋がある。この先の山並みが不思議な感じ。

 ここには宿泊施設やガスステもある。が、田舎なので選択肢はあまりおおくない。この先にちょっといくとMexican Hatと呼ばれている奇石がありこれが町の名前の由来。これもまた自然が作った奇妙な形をした岩。

 適当に宿にチェック・インする。オーナーのおばさんいわく、今年の夏はさっぱりだったけれど、秋になって例年の倍近い観光客が来る。東部からくるアメリカ人の話。インディアンの村はどこだって。今はそんなのないのにあるって信じているのよ。うんざりだわ。

 それに対して、私は忍者を東京で探すようなもんだねといって笑う。前に忍者はどこにいるって絡まれたから、普段はビジネス・マンの格好をしているけれど、いざとなれば忍者の服を着て刀を持つよっていったら信じた馬鹿がいたって話しもした。

 おばさんいわく、ここは時間の流れがゆっくりしているから、文明の利器は余りありませんよ。だからテレビとか部屋にないけれど...いい?自然を楽しんでいるからぜんぜんOKと答え、ところでトリプルAの割引とかって使えないと思うけれど、どう?ってきいたら、トリプルAはだめだけれど、特別に安くしてくれた。お昼ごはん代くらいだけれど、なんとなくうれしいよね。

 確かに、この宿、文明から遠い。テレビどころか電話もなかった。荷物を置いたらまだうっすらと明るい中、メキシカン・ハットを見に行く。

 だいぶ日が傾いたが、オレンジに背後が輝いていて幻想的な風景。遠くにはビュートも見えたし。でも、ここ、蚊がたくさんいた。気をつけてね。

 暗くなるまで、ここから風景を堪能して、町に戻った。びっくりした。カフェとかみんな6時で閉まっているの。開いているのってガスステに併設されているお店くらい。

 これもどうせ早く閉まるなと思って、何か食べるものはと思い店に入るも、撃沈。何もない。仕方ないので、ビールとナッチョを買って、ついでに、この付近の案内のパンフレットももらう。

 

 ぼけーっとしながらナッチョを食べのビールを飲む。そういえばナバホの国は禁酒で売られているのはアルコールのないビールもどきの飲み物だよななんて思う。もらってきたパンフレットには地図が書いてあって、ここからちょっと北に上がったところにペトログラフがあるって書いてあったので、翌朝いってみることにする。

 テレビも電話もないと、外が漆黒の闇でお店も開いていないとなると、いよいよやることがなくなったので早く寝た。

 

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